私は、海鮮のほとんども大好物だ。

特に、貝類を好んで食べる。
焼いたりボイルするよりも、刺身が好き。
キャンプにハマっていた頃は、行先が海の近くだったら、海鮮ものが売っているお店を事前に調べておいて、行く先々でいろいろな海鮮物を買い、キャンプ場で七輪で焼いて食べたり、刺身で食べたりした。それがキャンプの楽しみの一つでもあった。

そんなある日、キャンプ場のすぐ近くの漁港で朝市をやっていて、タコや活ホタテや活ウニが売られていた。
タコはそれなりに高かったが、ホタテは一つ100円だった。
大きなバケツにたくさんの大きなホタテが入っていて、元気に水を吐き出しながら動いていた。
貝好きの私はとても嬉しくなり、ワクワクしながら10個買った。
その他にも、カニとウニとタコの足を買った。
キャンプ場の夕食で、タコとウニを七輪で焼き、カニはカニ鍋にし、ホタテは全て刺身で食べることにした。
タコやウニを食べた後、いよいよホタテの刺身を食べた。
こんなにも大ぶりで美味しいホタテは、久しぶりだ!!こんなに活きのいいホタテは、なかなか食べられるものじゃない・・・。甘くて、嫌な臭みがなく、食感もしっかりしている。
美味しい!!
本当に美味しい!!
ホタテのミミはあまり好きじゃないが、貝柱なら何個でもいける感じ・・・。
彼は、一生懸命殻から身を外してくれたにも関わらず、食べたのはスライスした2~3切れだけ。
あとは、私がお酒をチビチビ飲みながら、一切れ一切れ味わった。

その日はすごく寒い日で、早くテントに入れば良いものを、ホタテが美味しくて動きたくなくて、外でダラダラと食べた。
気づけば10個のホタテは全て食べつくされ、風邪を引きそうなくらい身体が冷えていることに気がついた。
だが、それからもお酒を飲み続け、お酒でヘロヘロになり、大満足でシュラフ(寝袋)に入った。結局、カニ鍋にはほとんど手をつけなかった。

翌朝、大量のホタテの殻とカニ鍋が目に入った。
「おいしいカニ鍋がまだ残っているぞ~!」と、ワクワクしながら鍋の蓋を開けると、臭くて食べられる状態ではなかった。カニ鍋をそのまま残しておけば良かったものを、昨夜私が酔った勢いで、ホタテのミミも鍋の中に入れたようだ。
ホタテのミミの嫌な部分のエキスを全て出し切った感じのニオイ・・・。
「これは無理・・・」と、手を付けず、帰りに海に寄り、カモメのいるほうへ投げた。
カモメがみんなで取り合いをしている・・・。時にはケンカまでしてゲットした奴もいた。
「こんなものを取り合ってまで喜んで食べるなんて・・・。これを臭いと言って、カモメの方へぶん投げた私達はすごく贅沢だな・・・」と、少し考えさせられた。

そういえば、釣りに行ったときに、強いアタリがあり、ワクワクして釣り上げたものがウグイだったとき、「こんなもの!!」と言わんばかりにカモメに向かってぶん投げると、カモメはみんなで取り合って食べていたもんな・・・。
ウグイと比べたら、ホタテのミミが入った臭い鍋なんて、ご馳走なんだろうな・・・。

カモメさん!残り物を食べてくれてありがとう!!

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